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文字PVの作り方|After Effectsで文字が飛びこむ動画を9つの手順で作る

文字PVの作り方|After Effectsで文字が飛びこむ動画を9つの手順で作る
Kawai358
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歌詞の文字がくるくる回りながら飛びこんでくる、ボカロ曲の「文字PV」を見たことはありませんか。

むずかしそうに見えますが、使っている機能はそれほど多くありません。

字送り、カメラ、縦の揺れ、円の型抜き、放射状の線の5つを組み合わせるだけで、この記事の完成動画ができました。

この記事では、After Effectsをはじめて触る方に向けて、文字PVの作り方を画面のスクリーンショットつきで順番に説明します。

触る場所には、すべて番号つきの枠をつけました。

案内役の黒猫
案内役の黒猫です。
エクスプレッション(計算式)は1つも出てきません。
数字を入れてキーフレームを打つだけで作れます。

この記事でわかること

  • 文字がぎゅっと集まる「字送り」のアニメーションの作り方。
  • 3Dのカメラで、文字が手前から奥へ飛んでいくように見せる方法。
  • 言葉がぷるんと縦に揺れる動きを、グラフエディターで作る方法。
  • 円の中だけに文字を見せる「アルファマット」の使い方。
  • 放射状の線と光学補正で、最後にグッと迫る演出の作り方。
完成した文字PV(約11.5秒・音楽つき)。
After Effects 2026で作りました。
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お手本の動画と、この記事の進め方

お手本にしたのは、Anima HarasyoさんのYouTube動画「【Aeチュートリアル】文字PVの作り方part2」です。

約36分の動画で、ボカロ曲のサビに合わせて文字PVを作る流れを、実際の操作で見せてくれています。

参考にした動画(Anima Harasyo・約36分)。

この記事の画面は、筆者のMacのAfter Effects 2026で同じ流れを作り直して撮ったものです。

お手本と違うところが3つあります。

お手本 この記事の作例 理由
ボカロ曲の歌詞 このブログの言葉(セカンドキャリア・読んで・書いて・稼ぐ力・再起動) 歌詞をそのまま使うと、曲の権利にふれるためです。
フォント「コーポレート・ロゴ」 VDL ロゴJr ブラック 筆者のMacに入っていたロゴ系の太字で代用しました。
コーポレート・ロゴは無料で配布されているので、お手本どおりに作りたい方は入れてみてください。
ナユタン星人「太陽系デスコ」 Adobe Stockの無料音源「Dance to Success」 YouTubeやSNSにも載せるため、ライセンスがはっきりした音源にしました。

記事に出てくる数字は、筆者の作例で実際に入れた値です。

お手本の動画と細かい数字が違うところがあるので、目安として使ってください。

先に覚えておきたい、5つのことば

ことば ひとことで言うと
コンポジション 動画を作る「台紙」です。
台紙の中に、別の台紙を入れることもできます。
キーフレーム 「この時間に、この値」という目印です。
目印を2つ打つと、その間をAfter Effectsが自動で動かします。
イージング 動きの速さの変化です。
最初に速いか、最後に速いかで、見え方が大きく変わります。
3Dレイヤー 奥行き(Z)を持てるレイヤーです。
カメラを置くと、手前や奥に動かせます。
プリコンポーズ いくつかのレイヤーを、1つの台紙にまとめることです。
まとめたものを、1枚のレイヤーとして動かせます。
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作る順番は、9つの手順です

手順 やること この記事の作例の値
1 台紙を作って、音源をサビの頭に合わせる 1920×1080・30fps・背景は黒。
2 文字を「字送り」で真ん中に集める トラッキングの量 260→0。
色はFF5455。
3 イージングで「最初に速く」する グラフエディターで調整。
4 カメラを置いて、手前から奥へ引く Z位置 −1200→−2667。
被写界深度オン。
5 文字のまわりに輪っかを広げる 楕円の線10px×3つ。
6 平面で画面を切りかえる X位置 −960→960。
7 言葉を縦に揺らして、左右から飛びこませる 12フレームの山と谷。
8 円の中に文字を集めて、放射状の線と回す リピーター15コピー・24度。
9 光学補正で、最後にグッと迫る 視界 0→163。
案内役の黒猫
手順2と3がいちばん大事です。
ここで「最初に速く、最後はゆっくり」の感覚がつかめたら、あとは同じことのくり返しです。

手順1:台紙を作って、音源をサビの頭に合わせる

メニューの「コンポジション」>「新規コンポジション」を選びます。

幅1920px、高さ1080px、フレームレートは30にしました。

背景色は黒です。

デュレーション(長さ)は、作例では11.5秒にしました。

次に、音源を台紙に入れます。

文字PVは、音に合わせて文字が動くのが命です。

お手本では、曲のサビが始まる瞬間が、台紙の0秒に来るようにずらしています。

作例の音源では、曲の56秒目からを使いました。

サビの頭の音が、0秒でちゃんと鳴っているかを、何度か再生して確かめてください。

手順2:文字を「字送り」で真ん中に集める

横書き文字ツールで「セカンドキャリア」と打ちます。

色は、文字の色ではなく、エフェクトの「塗り」でつけています。

あとで白い文字も使うので、色を変えるときに塗りのほうが楽だからです。

塗りのカラーは、カラーコードFF5455にしました。

段落は、必ず「中央揃え」にしてください。

左揃えのままだと、字送りで文字が片側にしか広がりません。

続けて、テキストレイヤーの「アニメーター」から「字送り」を追加します。

出てきた「トラッキングの量」に、0秒で260、1秒で0のキーフレームを打ちます。

これで、ばらばらに離れた文字が、真ん中にぎゅっと集まります。

さらに、レイヤーの3Dレイヤーとモーションブラーのスイッチを入れます。

ショートカットRで回転を出し、X・Y・Zの回転にもキーフレームを打ちます。

最後の形を先に決めて、そこから「少しななめにかたむいた状態」で止まるようにすると、それらしく見えます。

作例は、最後がX回転8度・Y回転−12度・Z回転−6度です。

文字PVの作り方|字送りと回転のキーフレームを打った画面
①真ん中に集まる文字、②塗りのエフェクト(FF5455)。
拡大すると、③トラッキングの量と④X・Y・Z回転に、2つずつキーフレームが入っています。
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手順3:イージングで「最初に速く」する

キーフレームを選んでF9を押すと、イージーイーズがかかります。

そのままだと「ゆっくり動き出して、ゆっくり止まる」動きです。

文字PVでは、最初に一気に動いて、最後はゆっくり止まるほうが気持ちよく見えます。

グラフエディター(タイムラインの上のグラフのボタン)を開きます。

最初のキーフレームのハンドルを、ぐっと手前に引き寄せます。

お手本では、この形のグラフを、このあと何度も作ります。

文字PVの作り方|グラフエディターで最初を速くした字送りのグラフ
①最初に線が急に下がって、一気に文字が詰まります。
②最後はなだらかになって、ゆっくり止まります。
案内役の黒猫
このグラフの形を1つ覚えておけば、文字PVの動きの半分は作れます。
迷ったら、この形にしてみてください。

手順4:カメラを置いて、手前から奥へ引く

メニューの「レイヤー」>「新規」>「カメラ」で、カメラを作ります。

設定はデフォルトのままで大丈夫です。

カメラの位置を右クリックして「次元に分割」を選び、Z位置だけにキーフレームを打ちます。

最後の位置(作例は−2667)を先に決めて、最初の位置はもっと手前(作例は−1200)にします。

ここにも、手順3と同じ「最初に速い」イージングをかけます。

このままだと、手前にあるときも奥にあるときも、文字がくっきり見えます。

そこで、カメラオプションの「被写界深度」をオンにします。

フォーカス距離をカメラの最後の距離(2666.7)と同じにして、絞りを60にしました。

手前にあるときだけぼけて、止まったときにピントが合います。

文字PVの作り方|カメラのZ位置と被写界深度の設定
①プロパティパネルのカメラオプション。
拡大すると、②Z位置に2つのキーフレーム、③被写界深度オン・フォーカス距離・絞り60が見えます。

ぼけ方がおかしいと感じたら、絞りとフォーカス距離を少しずつ動かして試してください。

手順5:文字のまわりに輪っかを広げる

楕円形ツールを選び、塗りをオフ、線の色をFF5455、線幅を10pxにします。

Shiftを押しながらドラッグすると、正円が描けます。

このシェイプレイヤーを3Dにして、Cmd+Dで3つに複製します。

3つの輪っかには、X回転とY回転で、それぞれ違う角度をつけます。

回転はキーフレームなしで、止めたままで大丈夫です。

動かすのはスケールだけです。

0秒で0%、0.8秒で200〜400%に広げて、最後に不透明度で消しました。

文字PVの作り方|楕円の線を3Dで回転させた輪っか
①3Dでかたむけた楕円の線。
拡大すると、②サイズ400・線幅10、③スケールのキーフレームが見えます。

輪っかは数フレームしか見えず、カメラのぼけもかかるので、細かい形は気にしなくて大丈夫です。

手順6:平面で画面を切りかえる

メニューの「レイヤー」>「新規」>「平面」で、FF5455の平面を作ります。

平面のX位置を、画面の左の外(−960)から真ん中(960)へ動かします。

これも「最初に速い」イージングです。

切りかえたい瞬間に時間インジケーターを合わせて、Option+[を押すと、そこから平面が始まります。

音を聞きながら「ここで切りかえたい」という位置を探すのがコツです。

文字PVの作り方|平面のX位置で左から画面を切りかえる
①赤い平面が左から一気に入ってきます。
②X位置に2つのキーフレームを打っています。
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手順7:言葉を縦に揺らして、左右から飛びこませる

ここから、平面の上に白い文字を出します。

作例では「読ん」と「で」のように、大きい文字と小さい文字を1組にしました。

アンカーポイントを、それぞれの文字の真ん中に合わせておきます。

位置を「次元に分割」して、Y位置だけにキーフレームを打ちます。

0フレーム、2フレーム、5フレーム、8フレーム、12フレームの5か所です。

5フレームで上に、8フレームで少し下に、12フレームで元に戻すと、ぷるんと揺れます。

小さい文字は、2フレームだけ遅らせると、追いかけるように揺れます。

文字PVの作り方|Y位置のグラフで作った縦の揺れ
①グラフが下に深くへこんだところで、文字が上に跳ねます。
②そのあと少し下に戻って、揺れながら止まります。

2つの文字を選んでプリコンポーズし、まとめたレイヤーを3Dにします。

X位置とZ位置にキーフレームを打ち、最初は画面の左の外で、しかも手前(Z −1100)に置きます。

0.8秒で真ん中に来るようにすると、言葉が左から飛びこんできます。

次の言葉は右から、その次はまた左からと、交互にすると音のリズムに合います。

文字PVの作り方|プリコンポーズした言葉をX位置とZ位置で動かす
①左から飛びこんでくる言葉。
②まとめたレイヤーのX位置とZ位置に、キーフレームが入っています。

手順8:円の中に文字を集めて、放射状の線と回す

サビの山場の言葉は、円の中に集めて目立たせます。

作例では「再起動」の3文字です。

1文字ずつ別のレイヤーにして、円の外から真ん中へ集まるように、位置のキーフレームを打ちます。

文字ごとに少しずつ角度をつけると、手作りの感じが出ます。

文字PVの作り方|円の外から中心へ集まる3つの文字
①3つの文字が、それぞれ別の方向から真ん中に集まります。
②位置に2つのキーフレームを打っています。

次に、楕円形ツールで円を描きます。

線を白、塗りを背景と同じFF5455にして、文字の下に置きます。

この円をCmd+Dで複製して、文字のいちばん上に置きます。

文字のレイヤーのトラックマットを、上の円の「アルファマット」にすると、円の中だけに文字が見えるようになります。

外から飛んでくる文字が、円のふちからスッと現れるように見えます。

文字PVの作り方|円のアルファマットで文字を型抜きする
①円の中だけに文字が見えています。
②上が型抜き用の円(マット)、その下が文字のレイヤーです。

続けて、放射状の線を作ります。

ペンツールで、円の真ん中から上へまっすぐな線を1本引きます。

線幅は70pxにして、線の「テーパー」の「開始の長さ」を100%にすると、真ん中がとがった線になります。

このシェイプに「リピーター」を追加します。

コピー数を15、トランスフォームの位置を0、回転を24度にすると、線がぐるっと1周に並びます。

15本×24度で、ちょうど360度です。

文字PVの作り方|テーパーとリピーターで作った放射状の線
①円のまわりに並んだ放射状の線。
拡大すると、②線幅70・テーパー100%、③リピーターのコピー15・回転24度が見えます。

最後に、メニューの「レイヤー」>「新規」>「ヌルオブジェクト」を作ります。

円・型抜きの円・文字・放射状の線の4つを、このヌルに親子付けします。

ヌルのスケールと回転にキーフレームを打ち、少しずつ大きくしながら回します。

作例は、スケール100→260%、回転0→−480度(約1回転半)です。

文字PVの作り方|ヌルオブジェクトのスケールと回転
①ヌルごと、円と線が回りながら大きくなります。
拡大すると、②スケールと③回転にキーフレームが入っています。
案内役の黒猫
親子付けを使うと、4つのレイヤーを1つずつ動かさなくてすみます。
動きをそろえたいときの近道です。

手順9:光学補正で、最後にグッと迫る

メニューの「レイヤー」>「新規」>「調整レイヤー」を作り、いちばん上に置きます。

エフェクトの「ディストーション」>「光学補正」をかけます。

「レンズディストーションを反転」にチェックを入れて、視界にキーフレームを打ちます。

作例では、7.2秒で0、8.4秒で163にしました。

イージングは「最後に速い」にして、最後の一瞬でビュンと迫るようにします。

迫りきったところで、レイヤーの終わりを切って、次の場面に切りかえます。

文字PVの作り方|調整レイヤーの光学補正で手前に迫る
①画面のまん中がふくらんで、手前に迫って見えます。
拡大すると、②視界のキーフレームと、③レンズディストーションを反転のチェックが見えます。

最後は黒い背景に戻して、手順2と同じ字送りで「kawai1123.com」を集めて終わりにしました。

できあがりを、コマ送りで見てみましょう

文字PVの作り方で作った完成動画のコマ送り
完成動画を切り出したコマです。
字送り、平面の切りかえ、飛びこむ言葉、円の中の文字、最後の字送りの順に進みます。

完成した動画は、YouTubeにも載せています。

この記事の作例(YouTube)。

作業が楽になる2つのコツ

お手本の動画で紹介されていたコツ

  • モーションブラーは重いので、プレビューのときはタイムラインの上の「モーションブラー」のスイッチで、全部まとめてオフにできます。
    仕上がりを見たいときだけオンにします。
  • イージングの作業は、有料のプラグイン「Flow」を使うとぐっと楽になるそうです。
    お手本の作者さんも「欲しい」と話していました。
    この記事の作例は、プラグインなしで作っています。

うまくいかないときは、ここを見てください

確認したい5つのこと

  • 字送りで文字が片側にしか広がらない:段落が中央揃えになっているか。
  • カメラを動かしても文字が動かない:文字のレイヤーの3Dスイッチが入っているか。
  • ずっとぼけたまま:フォーカス距離が、カメラの最後の距離と同じになっているか。
  • 円の外にも文字が見える:トラックマットが「アルファマット」になっていて、型抜きの円が文字のすぐ上にあるか。
  • ヌルを動かすと円がずれる:親子付けしたとき、ヌルが画面の真ん中にあったか。

よくある質問

Q. After Effectsをはじめて使いますが、作れますか?

作れます。

使うのは、文字を打つ・図形を描く・数字を入れる・キーフレームを打つの4つだけです。

最初は手順2と3の、字送りで文字が集まるところまでで十分です。

Q. 好きな曲で作ってもいいですか?

自分で楽しむ分には問題ありません。

YouTubeやSNSに載せるときは、曲の利用規約を必ず確かめてください。

お手本で使われている曲は、作者の名前の表示と元の動画へのリンクを条件に、二次創作での利用が許可されています。

Q. 文字を変えて、ほかの動画にも使えますか?

使えます。

文字を打ちかえて、色を変えるだけで別の動画になります。

動きのキーフレームはそのまま使い回せます。

Q. パソコンが重くなりませんか?

カメラの被写界深度とモーションブラーは重くなりがちです。

作業中はモーションブラーのスイッチを切り、画面下の解像度を「1/2画質」にすると軽くなります。

あわせて読みたい:Premiereで人物の後ろに文字を入れる方法|描画モード「比較(暗)」だけで3ステップ

まとめ

文字PVの作り方 9つの手順

  • 台紙(1920×1080)を作り、音源をサビの頭に合わせる。
  • 文字を中央揃えにして、字送りで真ん中に集める。
  • グラフエディターで「最初に速く、最後はゆっくり」にする。
  • カメラを置いて、Z位置で手前から奥へ引く。
    被写界深度でぼかす。
  • 楕円の線を3つ、3Dでかたむけて広げる。
  • 平面で、左から一気に画面を切りかえる。
  • 言葉を縦にぷるんと揺らし、左右から飛びこませる。
  • 円の中に文字を集め、放射状の線とヌルで回す。
  • 光学補正で、最後にグッと迫って切りかえる。
案内役の黒猫
まずは今日か明日、自分の名前を字送りで集めるところまで作ってみてください。
それができたら、文字PVの入口に立っています。

After Effectsの動きは、ほかの記事でも作っています。

After Effectsをこれから使うなら

この記事の作例は、After Effectsの単体プランか、Creative Cloudのプランで作れます。

まずは無料体験で、字送りの文字を1つ作ってみるのがおすすめです。

使い続けるかどうかは、作ってみてから決めて大丈夫です。

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※上記はアフィリエイトリンクです。

参考:Anima Harasyo「【Aeチュートリアル】文字PVの作り方part2」(YouTube)。

作り方は動画を参考にし、画面・文字・音源・数値は筆者が作り直したものです。

音源:Adobe Stock「Dance to Success」(無料素材)。

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