一文字ずつ動くテキストアニメーション|After Effectsで文字をゆったり流しこむ6つの設定

大切な人への動画や、SNSに載せる一枚の画面に、ひとことだけ言葉を添えたいときがあります。
でも文字がパッと出て終わるだけだと、気持ちまでは伝わりにくいものです。
この記事では、After Effectsで文字を一文字ずつ、ゆったり流しこむアニメーションを作ります。
YouTubeのお手本の手順と数値をそのまま再現し、操作の場所はスクリーンショットを拡大して印をつけました。
今回のテーマは「ゆったり」。
急がない文字の動きを、6つの設定で作ります。
この記事でわかること
- 一文字ずつ動くテキストアニメーションの作り方(範囲セレクターとオフセット)。
- 文字をふわっと出して、ずっと少しだけ揺らす方法(不透明度とウィグリー)。
- 波打ちながら入って、最後に静かに収まる動き(タービュレントディスプレイス)。
After Effects 2026で、お手本と同じ数値で作りました。
同じ動画はYouTubeでも公開しています。
お手本の動画と、この記事の進め方
お手本にしたのは、mooographさんのYouTube動画「04 ゆったり【おもいをつたえるテキストアニメーション】」です。
「おもいをつたえるテキストアニメーション」というシリーズの4本目で、約8分の動画です。
この記事のスクリーンショットは、筆者のMacのAfter Effects 2026で同じ設定を作り直して撮ったものです。
数値は、動画の画面に映っている値をひとつずつ読み取って、そのまま入れています。
自動字幕では「1秒20フレーム」に聞こえる箇所がありますが、画面のキーフレームは「1秒12フレーム」でした。
この記事は画面の値に合わせています。
6つの設定を、先に表で見ておきましょう
| 設定 | どこで | 入れる値 |
|---|---|---|
| 準備 | コンポジション・文字 | 24fps/5秒。 しっぽり明朝 Medium・85.2px・行送り75.1px・字間100。 1行目と2行目はレイヤーを分ける。 |
| 設定1 | アニメーター1>位置・範囲セレクター | 位置 500,0。 シェイプ「上へ傾斜」。 オフセット -100%(0秒)→100%(1秒12フレーム)。 |
| 設定2 | 範囲セレクター>高度 | イーズ(低く)80%。 |
| 設定3 | アニメーター1>不透明度 | 0%。 |
| 設定4 | アニメーター2>位置・ウィグリーセレクター | 位置 0,10。 ウィグル/秒 0.5。 |
| 設定5 | エフェクト>タービュレントディスプレイス | 量 30(0秒)→0(1秒12フレーム)。 サイズ100のまま。 最後のキーをイージーイーズ。 |
| 設定6 | 2行目にコピー | 位置 -500,0。 シェイプ「下へ傾斜」。 オフセット 100%→-100%。 1秒12フレームから始める。 |
表は保存しておくと、作業中に見返せて便利です。
準備:24fpsにして、2行の文字を別々のレイヤーに
最初に、コンポジションのフレームレートを24fpsにします。
お手本の説明では、スピード感を出したくないときはフレームレートを落とすとよい、とのことでした。
1秒あたりのコマ数が少ないぶん、動きが落ち着いて見えます。
長さは5秒、大きさは1920×1080です。
文字は「なんでもない時間が、」と「時には必要だ。」の2行です。
1行目は右から、2行目は左から入るので、テキストレイヤーを2つに分けます。
フォントはフリーフォントの「しっぽり明朝」のMediumです。
筆者の環境では、Adobe Fontsから同じ名前のフォントを有効にして使いました。
サイズ85.2px、行送り75.1px、字間100は、動画の文字パネルに映っていた値です。
下:文字パネルとタイムラインを拡大したもの。
フォント・サイズ・行送り・字間と、24.00 fps、2つのテキストレイヤーに印をつけています。
1行目と2行目で、入ってくる向きを変えられます。
設定1:範囲セレクターで、右から一文字ずつ流しこむ
ここからは1行目のレイヤーだけを触ります。
タイムラインでレイヤーを開き、「テキスト」の行にある「アニメーター」の三角を押して、「位置」を選びます。
「位置」を選ぶと「アニメーター1」ができます。
- アニメーター1の「位置」を 500,0 にします。
文字が右へ500ピクセルずれます。 - 「範囲セレクター1」>「高度」を開き、「シェイプ」を「上へ傾斜」にします。
- 範囲セレクター1の「オフセット」で、0秒に -100% のキーフレームを打ちます。
- 1秒12フレームに移動して、オフセットを 100% にします。
オフセットは、「どの文字に効果をかけるか」の範囲を動かす値です。
-100%から100%へ動かすと、効果がかかっている範囲が文字の上を通り抜けます。
範囲から外れた文字から順に、500ずれた位置から元の位置へ戻ってきます。
これが、一文字ずつ動くテキストアニメーションのしくみです。
いちばん下は0秒12フレームの画面で、左の文字から元の位置に戻ってきています。
シェイプを「上へ傾斜」にすると、範囲の端がなだらかになります。
文字が一気に飛んでこないで、順番にすべりこむように見えます。
設定2:イーズ(低く)を80%に
同じ「高度」の中に、「イーズ(高く)」と「イーズ(低く)」があります。
お手本では「イーズ(低く)」を80%にしていました。
文字が元の位置に近づくところで、ゆっくり速度が落ちるようになります。
「高度」の中にあるので、開き忘れに気をつけてください。
設定3:不透明度0%で、ふわっと出す
次に、アニメーター1の「追加」から「プロパティ」>「不透明度」を足して、0%にします。
位置と同じアニメーターに入れるのがポイントです。
オフセットの範囲の中で、文字が0%から100%へだんだん見えてくるようになります。
下の画面では、右の文字ほど薄く、左の文字は濃く見えています。
設定4:ウィグリーで、ずっと少しだけ揺らす
アニメーター1を閉じて、「アニメーター」から「位置」をもう一度選びます。
「アニメーター2」ができるので、その「追加」から「セレクター」>「ウィグリー」を選びます。
アニメーター2の「位置」を 0,10 にします。
お手本では「少しの値でいい」と話していました。
このままだと揺れが速いので、ウィグリーセレクターの「ウィグル/秒」を0.5にします。
大きくは動かさず、文字がいつも少しだけ浮いている程度の演出です。
設定5:タービュレントディスプレイスで、波打ちながら入る
「ゆったり」を出すために、お手本ではエフェクトの「タービュレントディスプレイス」を使っています。
メニューの「エフェクト」>「ディストーション」>「タービュレントディスプレイス」です。
- 0秒で「量」を30にして、キーフレームを打ちます。
「サイズ」は100のままです。 - 1秒12フレームで「量」を0にします。
- 最後のキーフレームを選んで、右クリック>「キーフレーム補助」>「イージーイーズ」をかけます。
入ってくるときは文字がゆらゆら波打ち、最後は静かに収まります。
最後までゆがんだままだと読みにくいので、量を0に戻すのが大事です。
この画面は0秒12フレームなので、量は途中の17.1です。
ゆがみは「気づくかどうか」くらいが、ゆったりした雰囲気に合います。
設定6:2行目は、コピーして3か所だけ変える
1行目のアニメーター1とアニメーター2を選んでコピーし、2行目のレイヤーに貼り付けます。
アニメーターを貼ると、中のセレクターもいっしょに付いてきます。
タービュレントディスプレイスも同じようにコピーして貼り付けます。
このままだと2行目も右から入ってくるので、次の3か所を変えます。
- アニメーター1の「位置」を -500,0 にします。
- オフセットを逆にして、100% から -100% へ動かします。
- シェイプを「下へ傾斜」にします。
最後に、2行目のレイヤーを1秒12フレームから始まるように後ろへずらします。
1行目が入り終わるころに、2行目が左から入ってきます。
中:2行目のオフセット、シェイプ「下へ傾斜」、位置 -500,0。
下:2行目のレイヤーが1秒12フレームから始まり、キーフレームが1秒12フレームと3秒にあるところ。
できあがりを、コマ送りで見てみましょう
1行目は右から、2行目は左から入って、最後に静かに収まります。
お手本の動画と同じ時間のコマを並べて比べると、文字の入り方と順番は同じになりました。
ひとつだけ、行の横幅は、お手本より6%ほど狭く出ました。
文字の高さは同じなので、フォントの版による字幅の差だと考えています。
数値は動画どおりに残し、合わせるために変えることはしていません。
うまくいかないときは、ここを見てください
確認したい5つのこと
- 文字が動かない:オフセットのキーフレームが2つあるか。
0秒が-100%、1秒12フレームが100%か。 - 一度に全部動く:シェイプが「四角形」のままになっていないか。
- 文字が出てこない:不透明度をアニメーター2に入れていないか。
アニメーター1に入れます。 - 揺れが大きすぎる:アニメーター2の位置の値が大きすぎないか。
お手本は0,10です。 - 最後までゆがむ:タービュレントディスプレイスの量が、最後に0になっているか。
よくある質問
Q. しっぽり明朝がないときは、どうすればいいですか?
筆者はAdobe Fontsの「Shippori Mincho」からMediumを有効にして使いました。
フリーフォントとして配布もされています。
Q. フレームレートは30fpsでも作れますか?
作れます。
ただ、お手本は動きを落ち着かせるために24fpsにしていました。
この記事も24fpsで作っています。
Q. 1秒12フレームは、何フレーム目ですか?
24fpsなので、24+12で36フレーム目です。
秒数で言うと1.5秒です。
Q. 動きの速さを変えたいときは?
オフセットの2つ目のキーフレームを後ろへずらすと、ゆっくりになります。
タービュレントディスプレイスの2つ目のキーも、同じ時間にそろえると自然です。
まとめ
一文字ずつ、ゆったり流しこむ6つの設定
- 範囲セレクターのオフセットを-100%→100%にして、位置500から戻す。
- シェイプは「上へ傾斜」、イーズ(低く)80%で、終わりをゆっくりに。
- 不透明度0%を同じアニメーターに入れて、ふわっと出す。
- ウィグリー(位置0,10・0.5回/秒)で、ずっと少しだけ揺らす。
- タービュレントディスプレイスの量30→0で、波打ちながら入って最後に収まる。
- 2行目はコピーして、位置-500・オフセット逆・下へ傾斜にする。
好きな言葉で、ぜひ試してみてください。
After Effectsの文字の動きは、ほかの記事でも作っています。
After Effectsをこれから使うなら
この記事の作例は、After Effectsの単体プランか、Creative Cloudのプランで作れます。
まずは無料体験で、一文字ずつ動くテキストアニメーションを一度作ってみるのがおすすめです。
使い続けるかどうかは、作ってみてから決めて大丈夫です。
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参考:mooograph「04 ゆったり【おもいをつたえるテキストアニメーション】」(YouTube)。
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