イラレの枠の作り方|和柄の飾り枠4種類を、型抜きと線の強弱で作る(操作動画つき)

年賀状やお店の案内、手づくりのラベルに、少しだけ和の雰囲気を足したいと思ったことはありませんか。
そんなときに便利なのが、和柄でよく見る「飾り枠」です。
円や六角形を少し変えるだけで、ぐっと和風に見えます。
この記事では、イラレの枠の作り方を、和柄の飾り枠4種類で紹介します。
YouTubeのお手本の手順を、筆者のIllustrator 2026で実際に操作して作り直しました。
操作の録画(4倍速)もつけています。
今回は、藍色の枠に「七転八起」の4文字を入れてみました。
左から、弧を4本重ねた枠、六角形の枠、三日月の枠、とがりの枠。
中に「七転八起」を1文字ずつ入れています。
この記事でわかること
- 円から長方形を型抜きして、弧を作る方法。
- 線幅プロファイルで、線の真ん中だけを太くする方法。
- 内側と外側で角の丸みを変えて、和風の角を作る方法。
お手本の動画と、この記事の進め方
お手本にしたのは、RUNGO デザインの学校さんのYouTube動画「和柄で使う『枠』4種類の作り方」です。
約13分の動画で、Illustratorだけで和柄の枠を4つ作っています。
動画では、手で触りながら形を決めていく場面が多くあります。
この記事では、同じ形を作りやすいように、大きさや角の丸みを数字で書きました。
数字は筆者が作ったときの値なので、好みで変えてかまいません。
操作の録画で、全体の流れを見てみましょう
筆者がIllustrator 2026で4つの枠を作ったときの画面を、4倍速にしました。
音声はありません。
下の帯に、いま何をしているかを書いています。
①の録画だけ、画面の右側を切っています。
作業中のほかのアプリが写り込んでいたためです。
4つの枠は、どんな機能で作るの?
| 枠 | 使う機能 | 形のポイント |
|---|---|---|
| ①弧の枠 | パスファインダーの「前面オブジェクトで型抜き」。 線幅プロファイル。 |
真ん中が太く、端が細い弧を4本重ねる。 |
| ②六角形 | 多角形ツール。 分割・拡張。 角の丸み(コーナー)。 |
内側の角を大きく、外側の角を小さく丸める。 |
| ③三日月 | ①の枠を太らせて合体。 円から型抜き。 |
斜め4か所に、三日月形の厚みが出る。 |
| ④とがり | 長方形から円2つを型抜き。 回転ツールでコピー。 |
上下左右の4か所に、内向きのとがりがつく。 |
イラレの枠の作り方は、この表の機能を組み合わせるだけです。
どの枠も、最後は「塗り」の図形になります。
色を変えたいときは、全部を選んで塗りの色を変えるだけです。
先に①から作るのがおすすめです。
準備:新しいドキュメントを作って、線の色を決める
メニューの「ファイル」>「新規」から、Webの1920×1080pxを選んで作成します。
お手本と同じサイズです。
線の色は、筆者は藍色(#165E83)にしました。
背景は白のままです。
和柄の枠は、藍色や朱色のように和の色にすると、それらしく見えます。
①弧を4本重ねた枠:円を型抜きして、線に強弱をつける
円と長方形を重ねて、型抜きする
- 楕円形ツール(L)で画面をクリックし、幅と高さを300ptにしてOKを押します。
- 長方形ツール(M)で画面をクリックし、幅400pt、高さ190ptにします。
- 2つを選んで、プロパティパネルの「整列」で「水平方向中央」と「垂直方向中央」を押します。
- パスファインダーの「前面オブジェクトで型抜き」を押します。
このあと長方形で型抜きします。
型抜きすると、円の上と下だけが残ります。
かまぼこのような形が、上下に2つできます。
まっすぐな線を消して、弧だけにする
塗りと線を入れ替えて(Shift+X)、線だけの形にします。
線の太さは20ptにしました。
ダイレクト選択ツール(A)で、上の形のまっすぐな線(下の辺)をクリックして、Deleteキーで消します。
下の形も、まっすぐな線(上の辺)を同じように消します。
このまっすぐな辺を、ダイレクト選択ツールで1本ずつ消します。
まっすぐな線は、線のちょうど真上をクリックするのがコツです。
少しずれると形ぜんぶが選ばれて、Deleteで弧まで消えてしまいます。
消えたときは、Command+Z(WindowsはCtrl+Z)で戻してやり直します。
線幅プロファイルで、真ん中を太くする
2本の弧を選んで、上のコントロールバーにある「線幅プロファイル」を開きます。
いちばん上の、真ん中がふくらんだ形(線幅プロファイル1)を選びます。
線の太さを32ptに上げると、真ん中が太く、端が細い弧になります。
端に向かって細くなります。
同じ位置にコピーして、90度回す
Command+C でコピーして、Command+Shift+V(同じ位置にペースト)を押します。
回転ツール(R)を選んでReturnキーを押すと、回転のダイアログが開きます。
角度に90を入れてOKを押すと、左右にも弧が並びます。
最後に全部を選んで、メニューの「オブジェクト」>「アピアランスを分割」を選びます。
線が塗りの図形に変わって、①の枠の完成です。
上下の弧と左右の弧が、斜めの位置で交わります。
お手本では、上下の弧を少し内側へ寄せてから回していました。
寄せるほど、斜めのところのくびれが深くなります。
②六角形の枠:内側の角だけを大きく丸める
- 長方形ツールを長押しして、多角形ツールに切り替えます。
- 画面をクリックし、半径160pt、辺の数6でOKを押します。
- 塗りと線を入れ替えて(Shift+X)、線の太さを20ptにします。
- メニューの「オブジェクト」>「分割・拡張」でOKを押し、線を塗りの図形に変えます。
このあと分割・拡張します。
分割・拡張すると、六角形の外側の線と内側の線が、それぞれ別の点を持つようになります。
ここからが、和風に見せるポイントです。
内側の角は大きく、外側の角は小さく
ダイレクト選択ツールで、内側の6つの点だけを選びます。
筆者は、外側の点が入らないように、内側の点だけを囲むようにドラッグしました。
プロパティパネルの「コーナー」に45ptを入れると、内側の角が大きく丸くなります。
次に、外側の6つの点を Shiftキーを押しながら順にクリックして選び、コーナーを6ptにします。
内側の角が大きく丸いので、角のところだけ線が太く見えます。
お手本では、角に出る小さな丸(コーナーウィジェット)を引っぱって丸めていました。
数字で入れても、同じ形になります。
丸みに差をつけるのが、和風に見せるコツです。
③三日月の枠:①の枠を太らせて、円から型抜きする
①の枠をコピーして、すき間を埋める
①の枠を選んで、Returnキーで移動のダイアログを開きます。
垂直方向に-400ptを入れて「コピー」を押すと、上にもう1つできます。
お手本では、コピーした枠に線を足して、角の形状を「ラウンド」にし、すき間がふさがるまで太くしていました。
そのあと分割・拡張して、パスファインダーの「合体」でひとつにします。
筆者は同じ結果を早く作るために、「オブジェクト」>「パス」>「パスのオフセット」を使いました。
オフセット10pt、角の形状「ラウンド」です。
できた形と元の枠を選んで「合体」し、内側の穴の点をダイレクト選択ツールで選んで、Deleteキーを2回押して消します。
斜めの4か所が少しくびれています。
円を後ろに置いて、型抜きする
- 楕円形ツールで、幅と高さ345ptの円を描きます。
- 円と、さっきの形を選んで、「水平方向中央」と「垂直方向中央」でそろえます。
- 円だけを選んで、Command+Shift+[(最背面へ)で後ろに回します。
- さっきの形を選んで、「オブジェクト」>「変形」>「拡大・縮小」で94%に縮めます。
- 2つを選んで、パスファインダーの「前面オブジェクトで型抜き」を押します。
細い輪の内側、斜めの4か所に三日月形の厚みが残りました。
縮める割合で、三日月の太さが変わります。
100%のままだと三日月がとても細くなったので、筆者は94%にしました。
お手本ではこのあと、ペンツールで余分な点を消して、三日月の先をなめらかに整えていました。
④とがりの枠:長方形から円を2つ型抜きする
輪を用意する
楕円形ツールで345ptの円を描き、塗りなし、線の太さ24ptにします。
これが枠の輪になります。
とがりのパーツを作る
- 長方形ツールで、幅40pt、高さ31.5ptの長方形を描きます。
- 楕円形ツールで、幅と高さ40ptの円を描き、中心を長方形の左下の角に合わせます。
- 円を選んでReturnキーを押し、水平方向40ptで「コピー」します。
右下の角にも円が来ます。 - 長方形と円2つを選んで、パスファインダーの「前面オブジェクトで型抜き」を押します。
2つの円のあいだだけが残って、下に向かってとがった形ができます。
筆者はプロパティパネルのX・Yに数字を入れて、このパーツを輪のいちばん上に置きました。
とがった先が、輪の内側を向くように置きます。
回転ツールで、4か所に配る
パーツを選んだまま回転ツール(R)にして、Optionキー(WindowsはAltキー)を押しながら輪の中心をクリックします。
回転の中心が輪の真ん中になり、ダイアログが開きます。
角度90で「コピー」を押し、Command+D(変形の繰り返し)を2回押すと、上下左右の4か所にとがりがつきます。
最後に、輪とパーツを全部選んで「分割・拡張」し、パスファインダーの「合体」でひとつにします。
輪の上下左右に、内向きのとがりがつきました。
お手本ではさらに、とがりのつけ根の角を少し丸めて、輪となめらかにつないでいました。
4つの枠がそろいました
イラレの枠の作り方は、どれも円や六角形という単純な形から始まっています。
型抜きで一部を削る、線の太さに強弱をつける、角の丸みに差をつける。
この3つの組み合わせで、和柄らしい枠になりました。
枠の中に「七転八起」を入れてみました
せっかく4つの枠ができたので、中に四字熟語を1文字ずつ入れました。
選んだのは「七転八起」です。
何度転んでも、そのたびに起き上がる、という意味です。
このブログは、50代からのセカンドキャリアで「もう一度やり直す」ことを書いています。
筆者も53歳で早期退職して、いまも試しては直してを繰り返しています。
ブログのテーマに、いちばん合う4文字だと思いました。
文字は、しっぽり明朝 B1 ExtraBold を使い、枠と同じ藍色にしました。
枠が太いぶん、文字は枠の内側に余白が残る大きさにしています。
2×2に並べると、ラベルや見出しの飾りにも使えます。
好きな漢字で試してみてください。
うまくいかないときは、ここを見てください
確認したい5つのこと
- 型抜きしても何も残らない:長方形が円より大きすぎないか。
上下に円がはみ出す高さにします。 - 弧まで消えてしまう:まっすぐな線の真上をクリックしているか。
ずれると形ぜんぶが選ばれます。 - 線幅プロファイルが選べない:形がグループのままでも選べます。
線が「なし」になっていないかを確かめます。 - 六角形の角が丸くならない:分割・拡張したあとに、点を選んでいるか。
線のままだとコーナーが効きません。 - ④のとがりがずれる:円の中心が、長方形の左下と右下の角にぴったり来ているか。
よくある質問
Q. 線の色は、あとから変えられますか?
変えられます。
どの枠も最後は塗りの図形なので、全部を選んで塗りの色を変えれば、まとめて変わります。
Q. 枠を大きくすると、形がくずれませんか?
くずれません。
分割・拡張したあとの図形は、拡大しても形がそのままです。
拡大・縮小のダイアログで「線幅と効果を拡大・縮小」の設定を気にする必要もありません。
Q. Illustratorのバージョンが古くても作れますか?
型抜き・線幅プロファイル・コーナーの丸みは、古いバージョンにもある機能です。
ただ、ボタンの場所や画面の見た目は、この記事のIllustrator 2026とは違うことがあります。
Q. 文字を入れずに、枠だけで使ってもいいですか?
もちろんです。
お手本でも、ロゴやチラシの一部に使える要素として紹介されていました。
まとめ
イラレの枠の作り方|和柄の飾り枠4種類
- ①弧の枠:円から長方形を型抜きし、線幅プロファイル1で真ん中を太くして、90度回してコピー。
- ②六角形の枠:分割・拡張して、内側の角を45pt、外側を6ptで丸める。
- ③三日月の枠:①を太らせて合体し、94%に縮めて円から型抜き。
- ④とがりの枠:長方形から円2つを型抜きしたパーツを、回転ツールで4か所に配る。
Illustratorで形を作る記事は、ほかにも書いています。
- イラレのラフ効果で、線を重ねた手書き風の文字を作る方法
- イラレのエンベロープでハート文字を作る方法
- イラレでロゴを作る方法|初心者向け4つの作例
- After Effectsで作る亀甲文様(和柄のアニメーション)
Illustratorをこれから使うなら
この記事の枠は、Illustratorの単体プランか、Creative Cloudのプランで作れます。
型抜きも線幅プロファイルも、Illustratorに最初から入っている機能です。
ただ、ツールを契約しただけで何かが変わるわけではありません。
筆者もWEBデザインのオンラインスクールに通いましたが、そこでは1円も稼げませんでした。
作りたいものを先に決めて、まずは無料体験でひとつ作ってみるのがおすすめです。
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Illustratorで何ができるかは、こちらのページにまとめています。
この記事で確認した範囲
4つの枠の手順は、参考動画の音声と画面で確かめたものです。
枠の操作は、筆者のMacのIllustrator 2026で実際に行い、その画面を録画しました。
新規ドキュメントの作成と、画面の拡大の位置合わせだけは、スクリプトで行っています。
③は、お手本の「線を足して太くする」方法のかわりに、同じ形になる「パスのオフセット」を使いました。
③と④の仕上げ(ペンツールでの点の整理と、つけ根の角丸め)は、録画では省いています。
いちばん上の完成見本(「七転八起」入り)は、4つの枠の太さと位置をそろえるため、同じ形をスクリプトで作り直したものです。
大きさや丸みの数字は筆者が決めた値で、お手本の動画で示された値ではありません。
参考:RUNGO デザインの学校「和柄で使う『枠』4種類の作り方 | Illustratorの使い方」(YouTube)。
手順は動画を参考にし、画面と作例は筆者が作り直したものです。
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