頑張っても報われないのは順番の問題|先に与える3つの手順【図解8点】

今日も動いた。
それでも、評価も数字も返ってこない。
頑張っても報われない、と感じている人に向けて書いています。
自分は54歳です。
医療業界で30年、営業とマネジメントをしてきました。
その途中で、上級管理職から降格しました。
上司の責任を引き受ける形でした。
そのあとは周囲から無視や嫌がらせを受けました。
発散の方法はランニングと空手しかありませんでした。
状況が変わったのは、転職して場所を変えてからです。
移った先で3つの賞を受けました。
同じ人間が、同じやり方で働いただけです。
この記事では、喜多川泰さんの小説『「福」に憑かれた男』を手がかりに、頑張っても報われない状態から出るための3つの手順を書きます。
図解は8点、写真は11点、Audible版の収録時間の実測も入れています。
この記事の対象と、読み終えたあとの状態
対象は、仕事で動いているのに評価も数字も返ってこない35歳から65歳の人です
得られるのは、努力の量ではなく順番を入れ替えるための3つの手順です
読み終えたあとは、明日出す一手が1つだけ決まっている状態になります
所要時間はおよそ12分です
今日のテーマは「頑張っても報われないのは順番の問題」です。
一緒に見ていきましょう。
- 結論:足りないのは努力の量ではなく、渡す順番
- 成果が返ってこないときの3つのパターン
- 『「福」に憑かれた男』はどんな話か
- 頑張っても報われない状態から出る3つの手順
- 職種別に、最初の一手をどう選ぶか
- 降格のあと、自分がやったこと
- 3つの手順で、実際につまずきやすい点
- 「与える」を勘違いすると損をする3点
- Audible版の章構成を実測した
- 教えが集まっている場所は、収録時間から分かる
- 3時間27分をどこで作るか
- 1週間の割り当てを先に決めておく
- 明日やる1つを、時間帯で決めておく
- 50代で場所を変えるときに考えたこと
- 喜多川泰さんの作品の中での位置づけ
- 書籍情報と入手先
- よくある質問
- 1年続けたら何が変わるか、変わらないか
- まとめ
- この記事の写真と図解について(Adobe Stock)
結論:足りないのは努力の量ではなく、渡す順番
頑張っても報われないとき、最初に手を付けたくなるのは「量」です。
もっと早く動く。
もっと件数を回す。
もっと遅くまで残る。
ところが量を足すほど、余力は減ります。
余力が減ると、人に渡せるものが小さくなります。
そして渡すものが小さくなると、返ってくるものも減ります。
この輪の中には、量を足す以外の出口がありません。
本書が物語の形で示すのは、量ではなく順番の話です。
見返りを先に確かめてから動くのか。
相手の得を先に渡してから動くのか。
この2つは、同じ労力を使っても行き先が変わります。
見返りを先に確かめる順番では、条件が合わない相手の前で足が止まります。
止まった分だけ、外に出る回数が減ります。
回数が減れば、覚えてもらう機会も減ります。
一方、相手の得を先に渡す順番では、返ってくるかどうかに関係なく回数が積み上がります。
積み上がった回数は、必要になったときに相手の側から呼ばれる形で返ってきます。
この記事で言う「与える」とは何か
言葉の意味を先に決めておきます。
ここで言う「与える」は、親切心や自己犠牲のことではありません。
相手の手間を、自分が先に引き受けることです。
探す手間を省く。
調べる手間を省く。
迷う時間を短くする。
どれも相手の時間を返す行為です。
感情の話ではなく、作業の話だと考えてください。
そう決めておくと、気分が乗らない日でも出せます。
与えるに当てはまるもの
相手が探しそうなものを、聞かれる前に渡す
自分がつまずいた箇所を、次にやる人へ先に伝える
決まったことを短くまとめて、その場にいなかった人へ渡す
相手が苦手な作業を、5分だけ肩代わりする
この記事の結論
頑張っても報われないと感じたら、増やすのは量ではなく、相手が先に得をする順番に入れ替えることです。
成果が返ってこないときの3つのパターン
ひとことで「報われない」と言っても、詰まっている場所は人によって違います。
大きく3つに分かれます。
自分がどれに当てはまるかを先に決めてください。
当てはまる場所によって、最初に触る手順が変わります。
パターンA 働きが見られていない
やっていること自体は正しいのに、それを見る人が評価の場にいない状態です。
報告が中間で止まっている場合もここに入ります。
努力の量を増やしても、見ていない人には届きません。
このパターンは手順1から手を付けます。
パターンB 成果が数えられていない
見られてはいるのに、成果の単位が自分の行動と結びついていない状態です。
数字が部門全体の合計でしか出ない場合が典型です。
この場合、自分が何回動いたかを自分で数える仕組みを先に作ります。
このパターンは手順3から手を付けます。
パターンC 戻ってくる道がない
助けた相手はいるのに、その人があなたを呼べる立場にない状態です。
社内の関係が一方通行のときに起きます。
渡す相手を変えるだけで解ける場合があります。
このパターンは手順2から手を付けます。
迷ったときの決め方
直近3か月で、自分の働きを名前つきで話題にした人を思い出してください。
1人も浮かばないならパターンAです。
浮かぶが数字が動いていないならパターンBです。
数字は動くが次の依頼が来ないならパターンCです。
『「福」に憑かれた男』はどんな話か
主人公は松尾秀三という男性です。
父親が突然亡くなり、実家の長船堂書店を継ぐことになります。
ところが、いくら奮闘しても経営は軌道に乗りません。
ついに店は閉店の危機を迎えます。
そこへ、成功につながる教えをもたらす人物が現れます。
ここから先は物語の本筋なので書きません。
版元の紹介文は、この物語のテーマを「人生になぜ逆境が訪れるのか」「本当に豊かに生きるために何をすべきなのか」と説明しています。
つまり、順調な人が成功する話ではありません。
報われない場所に立たされた人が、何を変えるかという話です。
だから、頑張っても報われないと感じている人が読むと、他人事になりません。
Audible版の章構成を見ると、物語の折り返しの位置がはっきり分かります。
第一話は店の危機から始まります。
第二話で教える人と出会います。
そして「好転」と題された第四話が来るのは、全体の約4割の地点です。
残りの6割は、好転したあとに起きることに使われています。
ここが本書の作りで一番おもしろい点だと思います。
先にお断りしておきます
この本の単行本版には「人生を豊かに変える3つの習慣」というサブタイトルが付いています。
ただし、その3つが何かは版元の紹介文にも章タイトルにも書かれていません。
ですからこの記事で挙げる3つの手順は、本書の構図と自分の実体験から自分なりに整理したものです。
本書が言う「3つの習慣」そのものではありません。
中身は本を読んで確かめてください。
頑張っても報われない状態から出る3つの手順
ここからが実践です。
順番は入れ替えないでください。
場所を決めてから、一手を出します。
手順1 頑張る場所を点検する
同じ努力でも、置かれた場所によって値段が変わります。
これは精神論ではありません。
自分の仕事を見る人が、評価を決める人と違っていれば、どれだけ丁寧にやっても数字になりません。
成果の単位が自分の行動と結びついていなければ、行動を増やしても動きません。
点検する項目は4つです。
4項目を、自分に聞く形にすると
誰に届くか → 自分の仕事の中身を、評価を決める人が直接見ているか
何が数えられるか → 自分が動いた回数が、そのまま数字の単位になっているか
誰が得をするか → 自分が渡したもので、実際に楽になった人がいるか
戻る経路があるか → その人が、次の仕事であなたを指名できる立場にいるか
この4つは、紙に書き出して「はい」「いいえ」を付けてください。
頭の中で考えると、都合のいいほうに解釈してしまいます。
自分も、書き出すまでは1つ目で詰まっていることに気づきませんでした。
4つのうち2つ以上に「いいえ」が付くなら、足りないのは量ではありません。
場所の問題です。
3か月やって何も動かないときは、量を倍にする前にここを疑ってください。
自分の場合、この点検をしないまま量だけを増やしていた時期があります。
点検の順番
誰に届くか/何が数えられるか/誰が得をするか/戻る経路があるか
この4つは上から順に見ます。
1つ目で「いいえ」なら、残り3つを直しても効きません。
ここで誤解されやすいので書いておきます。
場所を変えるというのは、転職のことだけではありません。
担当を変える。
関わる部署を変える。
報告の相手を1人増やす。
どれも場所を変える行為です。
会社を辞めずにできることのほうが、実際には多いです。
自分の場合は転職でしたが、それが唯一の方法だとは思っていません。
先に転職を選ばないほうがいい理由
場所を変えて結果が出るかどうかは、動いてみないと分かりません。
社内で動かせる範囲を試したうえで、それでも4項目が埋まらないときに外を見るほうが安全です。
生活がかかっている以上、試す順番も小さいほうからにしてください。
手順2 相手が先に得をする一手を1日1つ出す
場所が決まったら、次は一手です。
ここで大事なのは大きさです。
大きい親切は出すのに気合いが要ります。
気合いが要るものは続きません。
5分で渡せる大きさまで刻んでください。
相手は1人に決めます。
部署でも顧客でも構いませんが、ぼかすと動けません。
渡すものは情報でも段取りでも、面倒な手間の肩代わりでもかまいません。
時間は先に決めます。
始業前の5分でも、昼休みの終わりの5分でもいいです。
空いたらやる、という決め方では、その時間は来ません。
5分で渡せる一手の例
探すのに時間がかかる資料の場所を、聞かれる前に送る
会議で決まったことを3行にして、欠席した人に渡す
相手が苦手な作業の手順を、1枚にして置いておく
自分が失敗した箇所を、同じ担当の人に先に伝える
一手が出せない日の外し方
渡すものが思いつかないなら、相手に「いま何に時間を取られていますか」と聞くだけで構いません。
相手が忙しそうなら、翌日の朝いちに回してください。
自分に余力がない日は、出す大きさを半分にします。
ゼロにするより、小さくして続けるほうが回数は伸びます。
この「小さくして続ける」という部分が、実は一番の勘所です。
大きい一手を月に1回出すより、小さい一手を毎日出すほうが相手の記憶に残ります。
人は、印象の強さよりも接触の回数で相手を覚えるからです。
手順3 見返りではなく回数で測る
3つ目が、いちばん抜けやすい手順です。
与えたその日に返ってくるかどうかで測ると、ほぼ必ず落胆します。
測るのは、積み上げた回数です。
1日1つなら、1週間で7回です。
1か月で30回になります。
1年で365回です。
この図で見てほしいのは、最初の1か月がほとんど形にならないことです。
やめる人は、ここでやめます。
自分が営業として結果を残せた理由だと思っているのも、ここです。
人が嫌がる仕事、面倒な仕事、泥臭い仕事をコツコツ続けました。
それが複利のような形で営業成績に返ってきました。
複利という言い方をしたのは、増え方が足し算ではなかったからです。
渡した相手が、別の相手に自分の名前を出します。
その相手からまた依頼が来ます。
1回渡すごとに、次に渡す先が1つ増えるような広がり方でした。
ただし最初のうちは、この広がりは外からも自分からも見えません。
才能の話ではありません。
数えられる形にして、続けただけです。
回数の数え方の例
手帳の日付に、出した一手を1行だけ書く
スマートフォンのメモに、日付と相手の名前だけ残す
カレンダーの予定に印を付けて、月末に数える
表計算に日付と内容を1行ずつ足していく
どの方法でも構いません。
条件は2つだけです。
書くのに30秒以上かけないこと。
あとから数えられる形になっていること。
この2つを外すと、記録そのものが続きません。
職種別に、最初の一手をどう選ぶか
一手の中身は職種で変わります。
自分がやりやすい形から選んでください。
共通しているのは、相手の手間を先に引き受けるという点だけです。
営業の場合
顧客が次に聞いてきそうなことを、聞かれる前に送るのが最短です。
見積の前に判断材料を1枚渡す、という形でも構いません。
社内では、納期や在庫を確認する手間を先に片付けておくと効きます。
自分がやっていたのも、この種類の仕事でした。
事務や管理部門の場合
申請や手続きでつまずきやすい箇所を、1枚にまとめて置いておく形が向きます。
毎回同じ質問が来る作業は、そのまま渡す価値があります。
「何度も聞かれること」が、そのまま相手の手間だからです。
技術職や制作職の場合
自分がはまった不具合や回り道を、同じ作業をする人に先に共有する形が向きます。
完成品を渡す必要はありません。
失敗の記録のほうが、実際には時間を返します。
管理職の場合
部下の作業のうち、判断だけで止まっているものを先に片付ける形が向きます。
相手が待っている時間を返すのが、いちばん大きい一手になります。
ただし作業を巻き取ると相手が育たないので、判断だけにとどめてください。
接客や現場職の場合
次の時間帯に入る人が困りそうな点を、引き継ぎに1行足す形が向きます。
口頭ではなく、残る形にするのが条件です。
残らない親切は、回数として積み上がりません。
どの職種でも共通する条件
5分で終わる大きさにする
相手を1人に決める
残る形で渡す
回数を自分で数える
降格のあと、自分がやったこと
ここは自分の話です。
上級管理職から降格したとき、周囲の空気が変わりました。
無視や嫌がらせもありました。
そのときにやったのは、ランニングと空手でした。
前向きな対処だったとは言いません。
発散しないと持たなかった、というだけです。
変わったのは、転職して場所を変えてからです。
移った先で、2つの事業部と関連する部門で合わせて3つの賞を受けました。
やり方を大きく変えたわけではありません。
同じように、人が嫌がる仕事を先に引き受けていただけです。
違ったのは、その働きを見る人と、評価を決める人が同じだったことです。
だから自分は、頑張っても報われないと相談されたときに、まず量の話をしません。
場所の話をします。
もうひとつ書いておきたいことがあります。
自分はもともと読書が苦手でした。
本を最後まで読み切れませんでした。
それがAudibleで喜多川泰さんの作品に出会って変わりました。
耳からなら入ってきました。
苦手だと思っていたものが、方法の問題だったと分かった経験です。
3つの手順で、実際につまずきやすい点
手順そのものは難しくありません。
つまずくのは、いつも同じ場所です。
手順1でつまずく形
点検した結果に納得できず、結局もう一度量を増やしてしまう
4項目を頭の中だけで確認して、都合よく解釈してしまう
「いいえ」が付いたのに、場所を動かす方法を考えないまま止まる
手順2でつまずく形
最初から大きい一手を出して、3日で疲れてしまう
相手を毎日変えてしまい、誰の記憶にも残らない
口頭で渡してしまい、相手の手元に何も残らない
手順3でつまずく形
数えるのを忘れて、続いていたこと自体を見失う
回数ではなく、返ってきたかどうかを記録してしまう
1か月で形にならないことを、失敗だと判断してしまう
3つとも、やる気の問題ではありません。
設計の問題です。
大きさを小さくして、相手を固定して、記録の手間を30秒以内にする。
この3つを先に決めておけば、ほとんどは避けられます。
「与える」を勘違いすると損をする3点
先に与える、という言い方は誤解を生みやすい言葉です。
実際に損をする使い方が3つあります。
1つ目は、与えれば必ず返ってくると思うことです。
返る保証はありません。
返らない前提で、自分が出せる量を自分で決めてください。
2つ目は、自分を削るほど良いと思うことです。
余力が尽きた時点で止まります。
止まれば回数が伸びません。
3つ目は、相手を選ばずに配ることです。
全員に薄く配ると、誰の記憶にも残りません。
効果を断定しない話として
この3つの手順をやれば必ず結果が出る、とは書けません。
自分の場合は、場所を変えたことと続けたことが重なった結果でした。
再現できるのは手順までで、返ってくるかどうかは相手と時期によります。
Audible版の章構成を実測した
本書にはAudible版があります。
商品ページに出ていない情報を、収録データから確認しました。
読書が苦手な人にとっては、こちらのほうが現実的な入口になります。
| 全体の収録時間 | 3時間27分40秒(207分40秒) |
|---|---|
| トラック数 | 17 |
| 構成 | 全8話+あとがき |
| 1トラックの平均 | 12分13秒 |
| いちばん長いトラック | 17分00秒 |
| いちばん短いトラック | 6分50秒 |
| あとがき | 10分35秒(収録あり) |
| ナレーター | 佐々木健さん(人の朗読) |
| 出版社 | パンローリング |
ここから分かることを、聴き方に落とします。
通勤が片道25分なら、往復で50分です。
この場合、5日で聴き終わります。
1日1トラックずつなら17日です。
ただし物語なので、気になった章だけつまみ聴きする読み方には向きません。
3時間27分は、映画にすると2本分です。
その2本分で、報われない時期の話を最後まで追えます。
合成音声ではありません
ナレーターは佐々木健さんで、人の朗読です。
あとがきも10分35秒分きちんと収録されています。
作品によっては、あとがきが省かれているものもあります。
確認できた範囲を分けて書きます
章タイトルと各トラックの再生時間は、Audibleの収録データで実際に確認したものです。
一方、全編を通して聴き比べたうえでの感想ではありません。
物語の中身については、版元の紹介文と章構成から分かる範囲で書いています。
なお、執筆時点では聴き放題の対象でした。
対象の作品は入れ替わるので、実際の扱いはリンク先で確認してください。
教えが集まっている場所は、収録時間から分かる
17トラックの長さを並べると、均等ではありません。
偏りがあります。
いちばん厚いのは第三話です。
この一話だけが4つのトラックに分かれていて、合計は42分39秒あります。
全体207分40秒のうち、およそ2割がこの一話です。
一話がここまで分割されているのは、それだけ中身が長いということです。
物語の作りとしても、主人公が教えを受け取る場面がここに集まっています。
ですから、通勤で聴く場合もこの40分は飛ばさないほうがいいです。
逆に言えば、ここさえ落ち着いて聴ければ、あとは流れで入ってきます。
ここも確認できた範囲で書きます
これはトラックの分割と再生時間から読み取れることです。
中身を聴き比べて判断したわけではありません。
実際にどの場面が中心かは、聴いて確かめてください。
3時間27分をどこで作るか
本書を耳で聴く場合、必要なのは3時間27分40秒です。
まとまった時間を取る必要はありません。
日常の中に分けて入れられます。
| 通勤(片道25分・往復50分) | 5日で聴き終わる |
|---|---|
| 朝の支度と朝食(30分) | 7日で聴き終わる |
| 夕食の準備と片付け(40分) | 6日で聴き終わる |
| 休日の散歩やランニング(60分) | 4日で聴き終わる |
自分はランニング中と家事の最中に聴くことが多いです。
手が動いていても耳は空いているので、そこに入れています。
読書が続かなかった原因は、実は時間ではなく方法でした。
聴くときの注意
物語なので、倍速を上げすぎると人物を取り違えます
第三話は4トラックに分かれていて、ここが教えの中心になります
第四話の「好転」が来るのは86分04秒の地点です
あとがきも10分35秒収録されているので、最後まで残してください
ちなみに、この記事に入れている図解8点は自分で作っています。
文章で書けたつもりのことでも、図に落とそうとすると穴が見えます。
今回も「順番」を図にしようとして、自分が場所と量を混ぜて考えていたことに気づきました。
道具はAdobeのソフトを使っています。
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1週間の割り当てを先に決めておく
毎日ゼロから考えると、続きません。
曜日ごとに出す相手を決めておくと、考える手間が消えます。
例として、1週間の割り当てを載せておきます。
| 月曜 | 同じ作業をしている同僚へ、前週につまずいた箇所を渡す |
|---|---|
| 火曜 | 他部署の担当者へ、自分側の予定を先に共有する |
| 水曜 | いちばん忙しそうな人の作業を、5分だけ肩代わりする |
| 木曜 | 取引先や顧客へ、聞かれる前の情報を1つ送る |
| 金曜 | その週に分かったことを3行にして、関係者へ残す |
この表のとおりにやる必要はありません。
大事なのは、相手を曜日で固定してしまうことです。
相手が決まっていれば、渡すものは当日その場で決められます。
逆に相手から決めようとすると、忙しい日は必ず飛びます。
3か月の目安
1か月目は、相手の反応がほとんど変わりません。
2か月目に、相手から声をかけられる回数が少し増えます。
3か月目に、頼まれごとの種類が変わります。
ただしこれは自分の実感であって、誰にでも同じ時期に起きるとは限りません。
明日やる1つを、時間帯で決めておく
ここまで読んで、明日やることを1つだけ決めてください。
3つも4つも決めると、どれも実行されません。
時間帯ごとに、出しやすい一手を並べておきます。
始業前の5分
前日に自分が詰まった箇所を、同じ作業をする人に先に伝える
朝いちで使う資料の場所を、関係者に送っておく
昼休みの終わりの5分
午前の会議で決まったことを3行にして、欠席者に渡す
午後に動く人が探しそうなものを、先に用意しておく
退勤前の5分
その日に分かった失敗の中身を、次に同じことをやる人へ残す
翌朝の相手が困りそうな1点だけ、片付けてから帰る
どれを選んでも構いません。
大事なのは、相手が先に得をする形になっていることです。
そして、やった回数を数えられる場所に残すことです。
手帳でもスマートフォンのメモでもかまいません。
数えない一手は、続いていても本人に見えません。
50代で場所を変えるときに考えたこと
この記事を読んでいる人の中には、50代で同じ状況にいる人もいると思います。
年齢が上がるほど、場所を変える判断は重くなります。
実際、自分もそうでした。
生活があり、学費があり、これまでの積み上げもあります。
それでも先に確認しておくと楽になることがあります。
場所を変えるかどうかを決める前に、いまの場所で試せることが残っているかを数えることです。
担当を変える。
報告の相手を増やす。
関わる部署を変える。
これらを試し切ってから外を見ると、判断の理由がはっきりします。
効果を約束する話ではありません
場所を変えれば必ず評価が戻る、とは書けません。
自分の場合は結果として戻りましたが、時期にも相手にも左右されます。
ここで書けるのは、量を増やす前に場所を数えたほうが選択肢が増える、という範囲までです。
ひとつだけ言えるのは、年齢は場所を変えられない理由にはならないということです。
自分は53歳で転職しました。
きっかけは寺子屋でのボランティアでした。
仕事を探す活動の中から出てきた話ではありません。
先に手を動かしていた場所から、次の場所が来ました。
これも、渡す順番の話だと思っています。
喜多川泰さんの作品の中での位置づけ
喜多川泰さんの小説には、共通した作りがあります。
行き詰まった主人公の前に、教える立場の人物が現れます。
そして説教ではなく、物語の出来事として教えが渡されます。
本書もその型です。
ただし本書は、扱っている場所が少し違います。
多くの作品が進路や人生の選び方を扱うのに対して、本書は商売の現場を扱います。
継いだ店が回らない、という具体的な行き詰まりから始まります。
だから働いている人が読むと、置き換えやすいです。
自分の仕事に当てはめながら読める作品を探しているなら、本書から入るのは合理的だと思います。
読む順に迷ったら
働き方で詰まっているなら、本書から入る
生き方や巡り合わせの話を読みたいなら『運転者』から入る
仕事の意味そのものを考えたいなら『手紙屋』から入る
どれも独立した物語なので、順番の決まりはない
なお、128ページと短いので、シリーズを読み進める前の1冊目にも向いています。
自分は読書が苦手だったので、この長さは正直ありがたいと感じる部類です。
書籍情報と入手先
『「福」に憑かれた男』喜多川泰
- 著者
- 喜多川泰
- 文庫版
- サンマーク出版/2015年3月9日/128ページ
- 単行本版
- 「人生を豊かに変える3つの習慣」のサブタイトル付き(別版)
- Audible版
- パンローリング/ナレーター 佐々木健さん/3時間27分40秒
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耳で読みたい人はこちら
※上記はアフィリエイトリンクです。
書誌情報は版元ドットコムの該当ページでも確認できます。
どれを選ぶかは、読む状況で決めてください。
文庫は128ページなので、紙で読み切りたい人に向きます。
単行本はサブタイトル付きの別版です。
そして通勤や家事の時間しか取れない人は、Audible版が現実的です。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
よくある質問
Q. 頑張っても報われないとき、最初に変えるのは何ですか
変えるのは量ではなく、頑張る場所です。
自分の働きを見る人と、評価を決める人が同じかどうかを先に確認してください。
ここが違っていると、行動を倍にしても数字は動きません。
Q. 見返りを求めずに与え続けて、損をしませんか
損をする使い方はあります。
自分を削る大きさで渡すと、余力が尽きて止まります。
5分で渡せる大きさに刻み、返らない前提で量を自分で決めてください。
Q. 『「福」に憑かれた男』は文庫と単行本のどちらを読めばいいですか
物語の内容を読むだけなら、128ページの文庫で足ります。
単行本は「人生を豊かに変える3つの習慣」というサブタイトルが付いた別版です。
手に入りやすいほうで構いません。
Q. Kindle版やオーディオブックはありますか
Audible版はあります。
パンローリングの制作で、ナレーターは佐々木健さんです。
一方Kindle版は、執筆時点のKindleストアでは見つかりませんでした。
ですから電子で読みたい場合は、音声のAudible版が選択肢になります。
Q. どれくらい続ければ変化が分かりますか
期間は約束できません。
ただ、1日1つなら1か月で30回です。
図に示したとおり、最初の1か月はほとんど形になりません。
見えはじめるのはそのあとなので、回数を数えられる形にしておくことを勧めます。
Q. 頑張っても報われないのは自分の能力のせいですか
能力の問題だと決める前に、置かれている場所を疑ってください。
自分は降格したあと、やり方を変えずに場所だけを変えて結果が戻りました。
同じ働きでも、見る人が変われば値段が変わります。
Q. 相手が先に得をする一手を出しても、利用されるだけになりませんか
相手を選ばずに配ると、そうなりやすいです。
だから渡す相手は1人に決めます。
そして返らない前提で、自分が出せる量を自分で決めてください。
量を自分で決めている限り、利用されたという感覚にはなりにくいです。
Q. 小説なので、具体的なやり方までは書かれていないのではありませんか
そのとおりです。
本書は手順書ではなく物語です。
この記事に書いた3つの手順も、本書の構図と自分の経験から整理したものです。
物語のほうは、教えが出来事として描かれるので記憶に残りやすい形になっています。
手順を先に知りたい人はこの記事を、腹に落としたい人は本書を読む、という使い分けが現実的だと思います。
Q. Audible版はどこから聴きはじめればいいですか
物語なので、最初から順に聴いてください。
ただし時間が限られているなら、第三話にあたる42分39秒の部分は落ち着いて聴ける時間帯に回してください。
ここが全体のおよそ2割を占める、いちばん厚いまとまりです。
Q. 忙しすぎて1日5分も取れません
5分が取れないのではなく、置く場所が決まっていないことが多いです。
始業前でも、昼休みの終わりでも、退勤前でも構いません。
時間帯を先に固定してください。
それでも無理な日は、出す大きさを半分にして続けます。
Q. 渡す相手が社内にいません
社内に限る必要はありません。
取引先でも、同じ職種の知り合いでも構いません。
相手が1人に決まっていて、渡したものが残る形なら条件を満たします。
Q. この記事の3つの手順は、本書に書かれている内容ですか
いいえ、違います。
本書は物語であって、手順書ではありません。
この3つは、本書の構図と自分の経験から整理したものです。
本書が示す教えそのものは、物語の中で確かめてください。
1年続けたら何が変わるか、変わらないか
正直なところを書いておきます。
1年続けても、評価制度そのものは変わりません。
上司の性格も、会社の仕組みも変わりません。
変わるのは、自分に来る依頼の種類です。
依頼の種類が変わると、そのうち数字の出方も変わります。
なぜなら、指名されて来る仕事は断られにくく、条件も通りやすいからです。
ここまで来て初めて、外から見て「結果が出た」と言われる段階になります。
だから時間がかかります。
変わるもの
声をかけられる回数
頼まれごとの種類
相手が自分を紹介するときの言い方
変わらないもの
評価制度そのもの
合わない相手との相性
場所が間違っている場合の結果
最後の1つが重要です。
場所が間違っているままだと、回数を積んでも戻ってきません。
だから手順1を先に置いています。
まとめ
この記事の要点
報われないと感じたら、増やすのは量ではなく順番を変える
頑張る場所を4項目で点検する
相手が先に得をする一手を、5分の大きさで1日1つ出す
見返りではなく、積み上げた回数で測る
最初の1か月はほとんど形にならないので、数えられる形にしておく
頑張っても報われないとき、足りていないのは努力の量ではありません。
渡す順番です。
まず頑張る場所を点検します。
次に、相手が先に得をする一手を1日1つ出します。
そして、見返りではなく積み上げた回数で測ります。
この3つだけです。
自分は降格して、無視される場所に置かれました。
そこから戻れたのは、才能でも根性でもありません。
場所を変えて、人が嫌がる仕事を先に引き受け続けただけです。
同じ努力が、場所を変えた途端に値段を持ちました。
明日、相手が先に得をする一手を1つだけ出してみてください。
それを数えられる場所に残してください。
1か月後にはまだ何も起きていないはずです。
それでも回数は30回になっています。
この記事の写真と図解について(Adobe Stock)
写真11点はすべてAdobe Stockの無料素材
この記事に使った写真11点は、Adobe Stockの無料素材から選んでいます。
写真の質は、そのまま記事の説得力になります。
同じ文章でも、上に置く1枚で読み進めてもらえるかどうかが変わります。
ただし無料の範囲だけだと、途中で足りなくなります。
日本のオフィスらしい写真や、狙った構図のものは有料側にしかないことが多いです。
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図解8点は自分で作っている
図解は8点とも自分で作っています。
作る理由は見栄えではありません。
図にすると、自分の理解の穴が見えるからです。
今回は「場所」と「量」を混ぜて書いていたことに、図を作る段階で気づきました。
書いてから図にするのではなく、図にしながら書き直しています。
50代から始めるなら、どこから手をつけるか
写真だけ必要なら
Adobe Stock 単体で足ります。
図解や画像を自分で作るなら
Creative Cloud を検討します。
まず手を動かしてみるだけなら
Adobe Express から始めます。
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最後に釘を刺しておきます。
ツールを買っただけでは何も変わりません。
自分はWEBデザインのオンラインスクールに通いましたが、そこからは1円も稼げませんでした。
先に作りたいものを決めて、それから道具を選んでください。
順番の話は、ここでも同じです。
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本記事は『「福」に憑かれた男』(喜多川泰/サンマーク出版)を読んだうえでの要約と、自分の実体験をまとめたものです。
Instagramでは、図解を週3本出しています。
50代からのAdobeのコツと、心を軽くする本の1行を、黒猫が1分で案内します。
保存して、明日そのまま試せる形にしています。
Instagramを見る@yoshihirok0358






