医療機器営業で売れない営業だった私が売れる営業になるまでの実話


売れない営業から売れる営業へ転身した私の実体験【医療機器営業の挑戦と成長の物語】
はじめに:天狗になっていた私の転落
先に結論をお伝えします。
「売れない営業」から「売れる営業」への転身は、特別な才能ではなく「基本の徹底」と「自分を見つめ直すこと」で誰でも実現できる
これが、私の実体験から得た答えです。

医薬品総合商社で優秀な営業成績を収めていた私は、
医療機器メーカー(検査機器・分析装置)へ自信満々で転職しました。
「自分ならどこへ行っても売れる」
そう信じ込んでいた、根拠のない自信がありました。
しかし、現実は想像以上に厳しいものでした。

試用期間6ヶ月間、1件も売れない地獄
転職先で私を待っていたのは、成功ではなく「売れない日々」でした。
売れない日々の苦悩
- 試用期間6ヶ月間で受注ゼロ
- 所長からの嫌味混じりの言葉と退職勧告
- 事務員にまでバカにされる屈辱
- 「自分は本当に営業に向いているのか?」という自信喪失の日々
扱っていた検査機器は、1台50万円〜300万円の高額商品。
しかも、後発メーカーで市場での信用度も低く、採用実績も少ない。
知名度の低さという大きな壁を前に、私は完全に行き詰まっていました。

転機:課長から渡された一冊のビジネス本
退職を覚悟し始めた時、課長が一冊のビジネス本を手渡してくれました。
テーマはシンプルに「売れる営業とは」。
半ばすがるような気持ちでその本を熟読し、私はそこで衝撃的な事実に気づきます。

売れない原因を徹底分析
私が犯していた、致命的なミスは次のようなものでした。
❌ やってはいけない営業スタイル
- 顧客の都合を無視した「ノーアポ訪問」を繰り返す
- とにかく押し込もうとする「一方的な押しかけ営業」
- 分からないことをそのままにして「分かったふり」をする
これらは、前職で成果を出していた頃に大切にしていた「基本」とは真逆の行動でした。
成功体験に酔い、「自分流」に偏りすぎていたのです。

脚下照顧:足元を見つめ直す
ここで私の心に刺さったのが、「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」という禅語でした。
*少林寺拳法で学んだ教え
脚下(あしもと)を照らし、顧みる。
常に自分自身を見つめ、正しい行いを求めていくこと。
有頂天だった私は、「自分の足元をまったく見ていなかった」ことにやっと気づきました。
- なぜ売れないのかを、人や会社、商品、メーカーのせいにしていた
- 「自分の営業の基本」が崩れていることを認めようとしなかった
この言葉をきっかけに、私はもう一度「営業の基本」に立ち返ることを決意しました。

試用期間6ヶ月目:初めての成約
基本に立ち返った営業スタイルを徹底した結果、
ついに試用期間ギリギリの6ヶ月目で、産婦人科開業医から50万円の分析装置を初受注することができました。
あの日の安堵と喜びは、今でも鮮明に覚えています。

実践した「売れる営業」の7つの基本
ここからは、当時の私が徹底して実践した7つの基本をご紹介します。
どれも特別なテクニックではなく、「当たり前だけど、つい疎かになりがちなこと」です。

1. アポイント取得の徹底
- ノーアポ訪問をやめ、必ず事前にアポイントを取る
- 「忙しい時間帯」「外来が混み合う時間」を避け、相手の負担を減らす
「今、お時間よろしいですか?」ではなく、
「◯日の◯時頃、10分だけお時間をいただけませんか?」と具体的にお願いするようにしました。

2. 細部への気配り
- 受付の方に、毎回きちんと挨拶をする
- スリッパや靴を揃えるなど、小さな所作を丁寧に行う
- コートは勝手にかけず、「ここに置いてもよろしいでしょうか?」と一言添える
こうした一見些細な行動の積み重ねが、信頼の土台になることを改めて実感しました。

3. 傾聴を最優先(8割は相手に話してもらう)
- 医療現場で困っていること、改善したいことを短く・分かりやすく質問する
- 自分が話すのは2割程度に抑え、8割は相手に話してもらう姿勢を徹底
「何を話すか」よりも、
「相手の話をどれだけ真剣に聴けるか」が営業の武器だと気づきました。

4. 分からないことは素直に質問する
- 医学用語や検査の専門用語で分からないことは、その場で素直に質問
- 知ったかぶりをせず、「勉強不足で恐縮ですが、教えていただけますか?」とお願いする
この姿勢が、逆に先生方や技師さんとの信頼関係を深めるきっかけになりました。

5. 相槌の技術を磨く
- 「そうなんですね」「それは大変でしたね」「その考え方はありませんでした」など、
相手の気持ちに寄り添う相槌を意識する - 声のトーンや抑揚をつけて、単なる「うなずき作業」にならないようにする
ただ聞くだけでなく、
「あなたの話をちゃんと受け止めています」というサインを出すことが大切です。

6. カスタマイズ提案を行う
- 画一的なカタログ説明ではなく、
医療機関ごとに図面・仕様・運用方法をカスタマイズした提案書を作成 - 先生や検査技師さんの導線、既存機器との組み合わせも含めて提案
「この病院のためだけに作った提案なんだ」と感じてもらえると、
価格以外の価値で選んでもらえるようになりました。

7. 次回アポイントを必ず確保する
- 訪問の最後に、次回の面談日時をその場で決める
- 「また伺います」ではなく、「◯◯の資料をお持ちしますので、来週の◯曜日はいかがでしょうか?」と具体的に提案
これにより、訪問が単発で終わらず、関係構築のサイクルが回り始めたのです。

その後の成功:営業成績が順調に向上
この「基本」を愚直に続けた結果、
少しずつ、しかし確実に受注件数と売上が伸びていきました。

継続して実践した成功法則
1. 信頼関係の構築
- お客様との距離を縮めるため、
服装・研究内容・趣味など、些細なことでもポジティブに褒める - 頼まれたこと・約束したことは、期日よりも早く対応する
「この人なら任せられる」と思っていただけるようになると、
紹介や追加案件の相談も自然と増えていきました。

2. 組織全体への働きかけ
- 医師だけでなく、臨床検査技師、看護師、事務長など、
関わる人全員とのコミュニケーションを大事にする - 導入のメリット・デメリットを包み隠さず伝え、
不安点は事前に一つずつつぶしていく
キーマンだけでなく、現場のスタッフ全員を味方につけることが、
高額機器の導入では特に重要だと学びました。

3. きめ細かいフォロー
- 定期的な訪問と情報提供(学会情報・新しい検査方法など)
- トラブルや不具合があった際は、スピード対応を最優先
- 導入後のサポート体制(点検・保守・使い方の再説明)を明確に伝える
「売って終わり」ではなく、
「導入してからが本当のスタート」だという意識に変わりました。

学んだこと:営業の本質とは
この転職と挫折、そこからの回復を通じて、私は営業の本質を学びました。
売れる営業の本質
- 相手目線で考える
自分の売りたい商品ではなく、顧客の課題解決を最優先にすること。 - 傾聴力が最大の武器
話す力よりも、聴く力が営業の成果を左右すること。 - 信頼の積み重ねがすべて
小さな約束を守り続けることで、
「最後はあなたから買いたい」と言ってもらえるようになること。 - 謙虚さを忘れない
分からないことは素直に認め、
教えてもらえる自分でいることが成長につながること。 - 基本の徹底こそ最強の戦略
派手なテクニックよりも、
当たり前のことを当たり前にやり続けることが、一番の近道であること。

転職で学んだ人生の教訓
どれだけ過去に実績があっても、
環境が変われば、そのやり方が通用しないことがあります。
しかし、
「相手を尊重し、話を聴き、約束を守る」という営業の基本は、どの業界でも普遍的です。
天狗になっていた私が、
脚下照顧:足元(原点)を見つめ直したことで、
営業成績だけでなく、人生そのものが少しずつ好転していきました。

まとめ:あなたも変われる
私の体験から、はっきりと言えることがあります。
売れない営業から売れる営業への転身は、誰にでも可能です。
もし今、営業成績が伸びずに悩んでいるのであれば
- 一度、自分の営業スタイルを見直してみませんか?
- 本当に、顧客目線で考えられていますか?
- 「当たり前の基本」を、どこかで疎かにしていませんか?
脚下照顧。
足元を照らし、自分自身を見つめ直すことから、すべては始まります。
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